《JITアフガン難民援助プログラム報告》
活動報告、衣類等の支援報告 2002年7月から2004年2月
宗教法人日本イスラーム文化センター
ジャパンイスラミックトラスト ― 大塚モスク
JITの第一次援助は2001年2月「干ばつ避難民へ」でした。その後は『難民に越冬衣類を』として第二次援助プログラムを続けてきました。アフガニスタン難民キャンプへの衣類支援も、皆さまのご支援を頂き、今までに14回送ることができました。 支援物資は、パキスタンのアフガン難民キャンプをはじめアフガニスタンの奥地の村々など12万世帯以上に配布することができました。 着のみ着のままでキャンプにたどり着いた難民にとって、衣類を手に出来たことはタイミングが良く、また日本からの皆さんのプレゼントは特に清潔で心遣いのある物資だったため、とても喜ばれました。 難民キャンプ第二世代への支援として、継続した教育支援、そして好意的支援がもっとも必要です。教育支援、医療支援、またアフガニスタン国内のNGOの活動支援も増えてまいります。現地スタッフを1名増員しましたので、今後も活動を拡大していくつもりです。 2004年1月4−5日、JIT 理事二人が日本から出向かい シャムシャット 難民キャンプとペシャワール地区をおとずれました。このチームが現地のNGOと会い、またシャムシャットのアルイルム女学校、ペシャワールのハリマ高等学校を訪問しました。ペシャワールとイスラマバードではアフガニスタン難民コミッショナー(パキスタン政府がすくった難民キャンプ管理機関の責任者)との会合がもたれました。 アフガニスタン難民コミッショナーは、パキスタンの北部と南部の奥地のアフガニスタン難民キャンプで毛布と冬の衣料が必要であると強調していました。また彼らは、パキスタン政府が努めているアフガニスタン難民の子どもたちの高等学校レベルの教育の実施にむけての援助についても、強く要請していました。現地のNGOはシャムシャットキャンプで、アルイルム女学院と同様のアルイルム男児学院をじめることを提案しています。 私たちは上述の要請に応じられるよう、またアフガニスタン難民に対するプログラムを拡大したいと願っております。 皆さま、どうぞ今後もご支援をお願いいたします。 | |
■A.JITアフガニスタン難民援助プログラム報告 1. 日本から船で送った物資の量と種類 | |
| No.|Shipping Date|B/L
No.|コンテナ数(40f又は20f)|物資内容|箱数(個)|重量(kg) 第4弾/01-08-2002/KKLUZ0055286/40f×1/靴/917/6,500 第5弾/2002年8月20日/MOLU204092520/40f×2/衣類/1880/15,040 第6弾/2002年10月28日/MOLU204362465/40f×2/衣類/1414/11,312 第7弾/2002年11月19日/MOLU204548799/40f×4/衣類/3,349/26,792 第8弾/2003年2月4日/MOLU205034651/40f×11/衣類/12,229/88,049 ・・・#1 第9弾/2003年4月18日/MOLU205658310/40f×1, 20f×1/靴/825/4,125/文具/825/4,125 第10,11,12弾/2003年10月28日/MOLU206944505/40f×4/衣類/2,895/14,475/靴/151/1,812/文具/67/1,005 第13弾/2003年12月26日/MOLU207277803/40f×2/1,671/12,031/衣類/ジャララバードへ向けて通関手続中 第14弾/2004年2月20日/MOLU207647562/40f×2/1,532/12,256/衣類/輸送中 コンテナの総数 40フィートコンテナ(40f) 29台、20フィートコンテナ(20f) 1台 段ボール箱の総数 ・・・・ 24,970箱 衣類等の総重量 ・・・・ 178,955Kg 靴の総重量 ・・・・ 12,437Kg 文具の総重量 ・・・・ 5,130Kg 総配布世帯数 ・・・・ 45,156世帯 #1・・・第8弾の11コンテナはUNHCRによってクエッタ地区で配布されました。詳細は現在照会中です。 なお、今回の報告(40フィートコンテナ29台、20フィートコンテナ1台分の物資を45,156世帯に配布)では物資を受け取った世帯数が、前回の報告(2000年11月‐2002年6月、40フィートコンテナ44台、20フィートコンテナ1台分の物資を80,650世帯に配布)より少ない理由は、以下によるものです。 1. 40フィートコンテナ2台が、ジャララバードで配布に向け通関手続き中である。 2. 40フィートコンテナ2台が、まだ輸送中である。 3. 40フィートコンテナ11台に関する配布報告をクエッタのUNHCRに依頼、現在回答待ちである。 | |
| 2.衣類の配布先 | |
| ア) アフガニスタン内 スピンボルダク 2000世帯 イ) パキスタン国内南部バロチスターン州 1 サルカブキャンプ 800世帯 2 コノザイキャンプ 400世帯 3 パシェン 400世帯 4 ゼハラト 600世帯 5 ムハマドカイル 1,500世帯 6 シャーハルグット 650世帯 7 パンチパイ 2,000世帯 8 ムスリム.バグ 1,000世帯 9 ロラライ 1,400世帯 10 クエッタ地区 2,500世帯 11 ムストゥング 700世帯 12 カラト 600世帯 13 サワリブ 500世帯 14 クスダール 500世帯 15 キラ・サイーフ 800世帯 小計14,350世帯 ウ) パキスタン辺境地域州(北部地域) 1 バグザイキャンプ 1,600世帯 2 シャルマンキャンプ 2,700世帯 3 コティキキャンプ 2,100世帯 4 シャルマンキャンプ 2,100世帯 5 カザナトーダキャンプ 200世帯 6 シャムシェットキャンプ 61世帯 7 ペシャワール(点在する難民) 800世帯 8 バダベール(ペシャワール) 800世帯 9 ナグマンキャンプ 400世帯 10 マラカンド 800世帯 11 サマール.バー 1,200世帯 12 カージー.カレイ(ペシャワール) 400世帯 13 パワキ(ペシャワール) 400世帯 14 バグザイキャンプ 746世帯 15 アスガローキャンプ 1.436世帯 16 バスキャンプ 963世帯 17 シャムシェット・ジャディ 11,000世帯 18 モルビ・ユニス・カーリスキャンプ 1,500世帯 小計 28,806世帯 総計 45,156世帯 | |
| 3.
靴と文具の配布先 ※衣類も一緒に配布しました。(2003年9月7日から17日までに配布) | |
| 1 アルイルム女学院 339人 2 アルヒジュラト 高校 405人 3 ハク職業訓練センター 80人 4 イクラ孤児の学校 145人 5 シャルマン第一、第二小学校 2,500人 6 ハレーナ高校 450人 7 トルカマン小学校 363人 文具配布総計 4,282人 靴配布総計 1,782人 衣類配布総計 800世帯分のパッケージ 教育支援を行っている学校と生徒たちからの要望 難民キャンプの学校支援は、教師や支援者がアフガニスタンに帰国したために一時中断しているものがあり、その後運営を任されている学校は、現在3箇所のモスクの小学校です。 各学校からの要望の第1位は、ノート、鉛筆、消しゴム。第2位にはおもちゃです。 | |
■B. その他の支援とNGOとの協力 1. 教育支援 | |
| ア)アルイルム女学院(ペシャワール近辺のオールドシャムシェットキャンプ内) {20数年来の難民キャンプに初めの女学校を !}という現地の要望に応えてじつげんした。 アルイルム女学院の支援は日本の支援グループ『アルイルム女学院を守る会』の全面的な支援と現地NGOの運営サポートを得て開校、運営を行っている。 年間運営費 予算500,000ルピー(963,129円) 生徒409名、教師11名 イ)ペシャワール近郊のハリマ高等学校の運営費用 ハリマ高等学校はアフガニスタン人の個人によって設立されましたが、アメリカによるアフガニスタン攻撃後はその設立者は学校を閉校することを決心しました。校長のカフィア(女史)は、子どもたちのことを心配していました。そして彼女は独力で続けることを決心しました。彼女はジャパンイスラミックトラストに援助を求めてきたので、われわれは喜んでそれを受け、 2003年3月よりこの学校の援助を開始しました。 年間運営費用は、130万ルピー(2,504,000円)、生徒600名、教師12名 生徒1人の費用1日あたりは約12円です。 ウ)アルイルム小学校 2002年7月、3校がニューシャムシャットキャンプIIでモスクを使い開校しました。 生徒165名 、教師4名 一時的に閉鎖している。これまで学校運営のため288,900円の寄付。 | |
2. 緊急救援 | |
| ア) 2003年2月から3月、南部で突然の寒さによる死者がでたため、急遽、以下の通り、緊急救援物資として毛布や掛け布団、総額789,120円(409,720ルピー)の供給を行った。 1)アフガニスタン国内 数―350枚 地区―ガズニ、カンダハール、スピンボルダック 2)パキスタン国内 数―300枚 地区―ロガーニ、フェズキャンプ イ)D.I.ハーン地区に米を配布 2003年5月、D.I.カーン地区に新たに到着した難民が緊急援助を必要としたため、800世帯に総額221、490円(115,000ルピー)の米を配布した。 | |
| 3. 医療支援 | |
| ア)
結核の病院建設 PIMA/JIT ジャングルピルアリザイ結核病院 PIMAというパキスタンのNGOがパキスタンのクエッタの近郊のピラリザイキャンプで、結核の病院を始めることを希望していました。JITはこの病院をPIMAとJIT の協同計画として支援することに同意しました。 クエッタとチャマンの間に2004年3月から始まる予定。 地域難民人口は8万人。3年支援計画。 開始費用(設備費)1,295,500円。 予測される1年の経費1,618,056円。 3年分の合計費用6,149,668円。 *現地の難民以外の患者も治療を受ける場合があります。 イ) 眼疾患(視力障害、白内障等)プロジェクトへの支援 アフガニスタン国内、パキスタン国内の各キャンプへ、移動診療車両(3台・手術可能な ものを含む)などを導入のための支援費用500万円の予算。 ※このプロジェクトは国境地区の治安が悪いため延期されています。 | |
4. アフガニスタン国内の新しい支援活動 | |
| ア) 未亡人と女性の支援センターの支援 アフガニスタン・ジャララバード周辺の職業訓練センター(現地NGO運営)への支援。 研修終了後、自立のためにはさみ、ミシンを支給する。 ※このプロジェクトはアフガニスタンの治安が悪いため延期されています。 ※アフガン難民キャンプ内で始める可能性についても再考しています。 | |
■C. 会計報告(2002年7月1日から2004年2月20日まで) | |
| 1.総収入 52,980,946円(A) 前期より繰越 17,682,281円 東京三菱銀行への振込 10,032,907円 郵便への振替 25,265,758円 2.支出 26,526,488円(B) 1− カラチまでのコンテナ輸送費 (7,905,001円) ジャパンエクスプレスへの支払い(日本での通関および乙仲費を含む) 2− 現地通関および運搬費用 (6,201,420円) 3− 現地での衣類整理及び配布の人件費用 (2,920,206円) 4− 日本での衣類整理及び運搬などの諸経費 (2,372,187円) 5− 緊急救援 (緊急救援物資として毛布や掛け布団、米などの配布) (1,010,610円) 6− アルイルム小学校支援 (288,900円) 7− アルイルム女学院支援「アルイルム女学院を守る会」の支援を含む (1,128,409円) 8− ハリマ高等学校の運営費用 (2,162,057円) 9− 結核病院 のX線設備(中古)の購入 (1,085,500円) 10−現地小口現金(1,452,198円) 3. 残高繰越金 26,454,458円(A−B) 小口現金 261,364円 東京三菱銀行口座 25,022,740円 (2004年2月20日現在) 郵便局振替口座 1,170,354円 (2004年2月16日現在) 現在予定されている支援の予算 1.PIMA(パキスタンイスラミク医療会)病院への支援金 6,500,000円 2.ハリマ高等学校の運営費用(予定) 2,500,000円 3.アルイルム女学院の建設費用(予定) 500,000円 4.アルイルム女学院の運営費用(予定) 1,500,000円 5.アルイルム男児小学校の運営費用(新規・予定) 1,000,000円 6.高等学校の運営支援費用(新規・予定) 3,000,000円 マンセラ、デイールなどの難民キャンプで高等学校運営を支援 ※高等学校運営支援に関しては、パキスタン政府の計画を現地NGOと共に支援していく 7.2004年3月現在予算組まれてない金額 11,454,458円 | |
■D.支援の現状と今後について | |
| パキスタン国内のアフガニスタン難民キャンプでは、引き続き、衣類、毛布、靴を急送する必要があることが分かりました。また、今まで充分になされてこなかった教育と医療の分野でも、もっともっと尽力しなければならないと考え、これらのことをアフガニスタン難民コミッショナーと協力して支援して行きたいと願っております。 私たちは、これまで支援してくださった日本の方々が、これからも支援を必要としているアフガニスタン難民のことを忘れないでいただきたいことを願っております。 彼らは学校、病院を必要としています。私たちが引き続きこれらの支援活動への努力を続けて行くことが出来ますようご支援ください。 | |
編集後記 皆さまへの報告書が大変遅くなり、申し訳ございませんでした。 前回報告した報告書は、衣類支援サポートサイト http://www.eeeweb.com/~backupに掲載されています。 また、JITのホームページhttp://www.jittokyo.jpにも掲載いたしました。 送付ご希望の方は、どうぞJITまでご連絡下さい。 これからも支援の報告を現地の状況と併せてお知らせしていきます。 今後も皆さまからのご支援は、現地スタッフとともに難民の人々の手に確実に届けてまいります。 〒170-0005 東京都豊島区南大塚3−42−7 ジャパン・イスラミック・トラスト(宗教法人・日本イスラーム文化センター) 電話 03-3971-5660 FAX 03-5950-6310 | |